[岐阜かかみがはら航空宇宙博物館]を訪れたとき、
丁度、開催されていたのが、
『スピードを追い求めた幻の翼 研三 ーKENSANー』展です。
[研三]、・・・知らないなぁ・・・。
[研三]とは各務原飛行場で、
1942年12月から1943年12月まで実験が行われていた
[高速度研究機]の名前です。
見てのとおり[三式戦 飛燕]を基とした機体で、
空気抵抗低減を図るため、
模型からも分かるとおり天蓋(キャノピー)を低く拵えてあります。
天蓋の他にも全面投影面積を減じるために、
基となった[飛燕]よりも主翼の幅も狭く造られています。
展示では1/32の模型で比較されていました。
この模型を見ると、
その違いが一目瞭然です。
キットなど無いであろう[研三]は、
おそらくスクラッチビルドの作品だと思われます。
その他にも空気抵抗を抑えるために、
[飛燕]では特徴的な機体下部の熱交換器を取り払われています。
その代わりに空気取り入れ孔を小型化した熱交換器を機体後部両側に、
機首、機体後部上面及び下面に表面冷却という方式で熱交換を行っていました。
エンジンは[飛燕]に搭載されて[ハ40/140]の元となった
[ダイムラ(-)・ベンツ]製の[DB601]の改良版が使用されました。
写真はとても貴重な[DB601]の青焼きの図面です。
[研三]は31回の飛行の末、
699km/hの速度を記録。
これは国産レシプロ機の速度記録として現在も破られていません。
その後、二号機も予定されていましたが、
戦局の悪化から造られることはありませんでした。
写真は[研三]の試験中の貴重な写真です。
実機は廃棄され残っていません。
無料でこんな資料を頂けました。
「小・中学生向け」とありますがぁ・・・(汗)。
こんな実験機が存在したなんて、
この展示を見るまで全く知りませんでした。
とても勉強になった今回の”見学"でした。
[岐阜かかみがはら航空宇宙博物館]には、
他にも多くの興味深い展示が沢山ありました。
特に宇宙開発関係や、機体の素材/構造に関するものには、
目を惹き付けられましたが、
全て細かく見るにはどぉ~にも時間が足りない(それでも3時間は居た)!
遠いしぃ、帰りの時間もありますからねぇ・・・。
帰りに一応、おみやげ売り場を覗いてみました。
ナンにも買う積りは無かったのですが、
こんなの買っちゃいました(汗)。
タグの塗り潰された価格には「$12.00」の数字が見えますがぁ、
払った金額はぁ、
約2.7倍・・・・(仕方無い)。
また散財してしまったぁ・・・・(苦笑)。